霊性発展の段階/13層ブミモデル

原文

13ブミモデル

目的

瞑想修行の際には、二つの基本的な疑問が浮かぶことでしょう。一つめに、修行の最終地点が仏をこの身で実現することだとおぼろげには分かっていても、その目的に対して自分がどの段階にいるのかがわからない、という問題があります。二つめに、瞑想を深めるために良い指導者に付きたいと思っていても、指導者のレベルを正確に判断するための方法がないという問題があります。これらの問題は、解決法を探そうと思ってもそのための道具がないという矛盾した状況を作り出します。よって、この二つの問題に確実な答えを与えることができれば、実践の上で非常に役に立つことは明らかでしょう。13層ブミモデル(Thirteen Bhumi Model: 13BM)は、この問題に答える方法を提示するものです。ブミ研究シリーズ(文末ご参照)はこの方法を実際の修行者達に適用した実験例を示しています。

人の霊性段階をマッピングするシステムを提示し、それを公開できることに嬉しさを感じます。13BMは、マインドフルネスのスキルと明確な知覚能力を駆使することで誰でも学ぶことができ、宗派に関係なく、誰に対しても霊性段階を判断するために適用できます。13BMを適用するときには、宗派、教師、指導者、または実践者の違いは関係ありません。ブミモデルは、各宗派の概念上および用語上の差異を超えた汎用性があり、特定の伝統を徹底的に研究しないと到底理解できないその宗派に独特な概念に縛られないところがその利点です。用語や説明は有用で時には必要なものですが、このブミマッピングシステムは、それとは別の見方を霊性段階の問題に提供することができます。13BMは、このシステムを学んだ実践者により、人のエネルギー体と意識に同調する、あるいはそれを感じ取ることができるという原理に基づいています。このようなブミモデルの一般性により、プラグマティック・ダルマ(Pragmatic Dharma)をより完全な形で実現することに向けて大きな一歩を示すことができるのです。

13層ブミモデルは、気によって構成される人体の微細なエネルギー体(energy body, subtle body)のシステムに基づいているため、普遍性があります。しかし、それは実践に基づく探求なしには意味をなしてきません。一方、ひとたび自分の中のエネルギー又は気のありようを体系的に観察し、自分のブミを体験的に瞑想(訪問)し、他人のブミを観察することによって13層ブミモデルを学習し始めると、その意味が徐々に分かってきます。これは13層ブミモデルを学習した人々の体験に基づいた実感と言えるものです。それでも、ブミ分析のエキスパートになるには何年もの継続的な修練が必要となると考えられます。

13層ブミモデルの起源

私はティルムーラ(Thirumular)と呼ばれる成就者(mahasiddha)の観想を通して2014年の始めに数年かけてブミモデルを学びました。その後、マチク・ラプドゥン(Machig Labdron)、パドマサンバヴァ(Padmasambhava)、また、その他の成就者の観想を通して研究を続けた結果、このモデルは私自身や他の人の様々な意識変化をマッピングするのに役に立つことを発見しました。

ブミの訪問(visiting)、開通(opening)、そして完成 (perfecting)

13BMには13段階のブミがあります。そのうちの最初の10段階は、業の痕跡を保存している衆生の心(チベット語:sem)に関連しています。そして、最高の3段階は、心に先天的に備わっている仏性の3つの異なるレベルに関連しています。ブミ(bhumi)は、チベット語の文字通り「地面」を意味する言葉であり、これは私たちの心と意識(チベット語:semidy)の振動の「場」に相当するものだと考えてよいでしょう。これらの「場」は、私たちの微細な体、またはしばしばチベット語で「心」(チベット語:sem)と呼ばれるエネルギー体に直接関係しています。ブミの場は13枚の皿を重ねたように頭上に積み重ねられています。

すべての人間は同じエネルギー体と同じ構造のチャクラ(サンスクリット語:chakra)およびナディー(サンスクリット語:nadi)を持っています。このため、マインドフルネスについての十分なスキルを持ち、ブミを訪問する方法の説明を受けた人なら誰でもブミを訪問(bhumi visiting)することができるのです。自分のブミを訪ねたりその意識状態を意図的に呼び起こしたりするということは、エネルギーシステム全体(すなわち、心そのもの)に影響を与える特定の「場」の波動に「意識を同調させる」ことを意味します。これによりすべてのブミを訪れることができます。訪問の具体的な実践方法については以下のビデオをご覧ください。

13層ブミモデルの説明と訪問の方法について

ブミを開く(bhumi opening)ことは、一つまたは複数の「ブミの皿」に穴が開くことを意味します。ブミを開くことと、それを訪れることの違いとは、前者は人の心に不可逆的な影響を及ぼすのに対し、後者は一時的な効果しか持たないということです。ブミが開くことは、その中心に小さなひびが入るか、小さな穴が出来るか、または大きな穴ができる場合があり、各人様々です。覚醒体験が心身に飛躍的な変化をもたらす場合から、小さな変化しかもたらさない場合まで多様な様相を醸し出しているのは、開いたブミの穴の大きさが各人多様であることに理由があるのです。一方、小さな亀裂でさえ、それは心における不可逆的な変化をもたらすのです。習慣として精神的修練を行えば確かに心に何らかの影響を与えますが、心に不可逆的な変化を起こすイベントであるブミを開くことは、一度起こったら元には戻らないという意味において、習慣的な心の変動や修練とはまた違ったものなのです。特に、最初の段階である第1のブミが開かれていなければ、より高度な他のブミは開かないことを理解することが大切なポイントです。このため、最初のブミを開くこと(覚醒すること、自性を見ること)は非常に重要です。一方、ブミを開くことはそれを完成させる(bhumi perfection)こととは違います。

ブミの完成とは、特定のブミに関連する微細な中枢や径脈に保存されているすべての業の記録が(ゾクチェン的に言えば)解放されるか、(タントラ的に言えば)変換されることを意味します。ブミを完成させることによりそのブミの皿が消え、そのブミにまつわるネガティブな心からポジティブな心の状態を含め、いかなる種類の二元的な感覚も引き起こさなくなります。業に関連のあるブミのシステム全体(第1~第10のブミ)が完成されるということは、二元的な心(すべての業と衆生の心)の完全な無効化を意味し、仏性の第一段階の成就(チベット語:trakcho、切り通しを意味する)が成し遂げられたことを意味します。これは第一の成就者のブミ、あるいは第11ブミに関連します。この状態では、昼夜を問わずいつでも衝動的な(精神的、感情的または非常に微妙な/アラヤ職に関する)出来事は起こらなくなります。伝統的な用語では、この段階は、化身仏を達成または実現することにあたり、これは人間の形で仏法身、または心の究極の本質を極めることを意味します。

この次の段階は、跳躍または飛び越え(チベット語:thogal、thögal)によって第12と第13のブミ、または第2と第3の成就者ブミを達成することです。跳躍は、化身仏の達成がエネルギー体とその基本的要素にまで拡大されることを意味します。これが部分的にでも達成されているとき、虹色の光や真言の音の発生のような様々な神秘的な出来事や、そして死に際して体が大幅に縮小する小さなレインボーボディ(small rainbow body)の現象が現れることがあります。

跳躍が完全に達成されることは、第13のブミまたは第3の成就者のブミを完成させること、そしてそれは上に述べたような小さなレインボーボディの場合と同様の神秘的な出来事は起こるが、死に際して髪の毛と爪以外に死体は残らない、完全なレインボーボディ(チベット語:jalus, jalu phowa chenpo、 འཇའ་འཇའ་)の現象が現れることがあります。ここでは、化身仏から報身仏、すなわち、エネルギー体とその基本的要素が完成された仏へと跳躍したことを意味します。

霊性発展の段階

(1)覚醒:第1ブミを開くことに関連します。覚醒は、日本語で見性または預流果(パーリ語:sotapanna)などの用語でも呼ばれ、自己の主体的側面(subject self)の浄化に関連しています。

(2)心の浄化:第2~第6~第10ブミの開通および完成を指し、多数の自己の客体的側面(object selves)の浄化に関連しています。

(3)菩薩ブミ:第7~第10ブミの開通および完成を指し、特に基質意識(substrate consciousness)に関連しています(サンスクリット語:alaya vijnana、チベット語:kun gzhi)

(4)成就者ブミ:第11~第13ブミの開通と完成を指します。仏性の3段階に関します。

覚醒:「覚醒」に関しては、ぺマコ・メソッドが提供する資料で広く説明してきています。より詳しくはウェブサイトwww.openheart.fiを参照してください。「わたし」が幻覚であると見て、「無我」の洞察を得ること、すなわち、「覚醒」は、人体におけるエネルギー現象として見ると、目の後ろの部位(チャクラ)におけるエネルギー的な変化が関係しているのです。独立した存在としての「わたし」という幻覚がなくなると、この場所がエネルギー的に開放され、特に開通直後では、目は自然でリラックスした明るい印象を与えます。覚醒後は、このブミの中枢は開いたままとなり閉まることはありませんが、潜在意識から強い感情(客体的自己)が生じて一時的に自己に対する執着が起きるときにはぼやけた印象を与える可能性があります。

心の浄化:最初のブミが開かれた後、その後の訓練によりさらなる精神的浄化が引き起こされ、これによりさらなるブミが開通します。頭部の中で積み重ねられた第2~第6ブミの中枢は、身体のエネルギー体、特に四肢のチャクラに関連しています。第2~第6ブミは、これらのチャクラの浄化または変容によって開かれます。この浄化のプロセスは「空の洞察によって達成される」ものです。それぞれのブミの開通は、瞑想時と日常生活の両方において心の状態に影響を及ぼします。  

第6のブミの開通により、心は飛躍的に明快さを増します。もちろん、これに続くブミを開通し、さらにそれらを完成させるという長い道が先にあります。第6のブミを開くことは、瞑想者の心に大きな変化をもたらします。しかし、心が厚い雲に覆われることもまだあります。

一般的な事実として、第6のブミが開通することは仏教の宗派の間でも、そしてその他の宗教でも非常にまれなことです。第1のブミを開通する実践者がいる宗派においても、通常は、幾つかのブミをさらに開通した後、壁にぶつかることになります。これには例外がありますが、一般的に、特別な修行を行うことなしに第6のブミを開くことができる人はほとんどいません。これは、この段階またはそれよりも下の段階にいる実践者や指導者はまだ彼らの体の中に沢山の業の結び目を持っており、これは、彼らの行為、言動等からみられるように、心に二元的な幻覚が残っていることを指します。

菩薩ブミ:頭頂の上の最初の4つのチャクラは、第7~第10ブミに関連し、菩薩ブミと呼ばれます。これらを開くことで、自分の心はより明快になっていくものの、同時に、修行や瞑想によって潜在意識の奥深くが掻きまわされて業が浮き上がるようになります。ここでは、基体意識(英語:substrate consciousness、サンスクリット語:alaya vijnana、チベット語:kun gzhi)により生じる微細な気怠さや麻痺感覚などが主に表面化してきます。心の本質を表し、空なる意識=”empty cognizance”、あるいはアウェアネス=”awareness”と同義語であるリクパ(明知)(英語:awareness、チベット語:rigpa)と基体意識との違いについては、ゾクチェンの達人が特に強調していることです。第6ブミの開通後にさらなる開通が続いても、基体意識をリクパと勘違いする可能性があります。1番目の成就者ブミ(第11ブミ)を開通することでこの違いは明らかになりますが、それより前の段階における修行者にはよく起こりうる間違いなのです。

一般的に、第6ブミよりも高いブミにたどり着く実践者を生み出す伝統は稀なのですが、幸いなことにいくつかあります。タントラ仏教(金剛乗:Vajrayana)とゾクチェン(dzogchen)が最も強い候補になります。これらの伝統の様々な宗派の高僧は、通常菩薩ブミ(第7~第10ブミ)を完成させようとしている段階にあります。

成就者ブミ:成就者ブミには3つの段階があります。第11ブミが開通されても以前のブミが完成されていない状態では、衝動的な心理現象が起きます。しかし、第11ブミが開通されることで、リクパの存在が顕著になります。第11ブミ以降では、リクパがディフォルトモードになるのです。リクパ、あるいはアウェアネスは、ほぼ常時、明瞭かつ明快で、解放されておりかつ妨げられていません。明快さと開放性が単にそこにあり、それを追求したり強化する必要はありません。最初の成就者ブミの開通は、それが自分の修行と生活を待ったく異なったレベルに引き上げるため、大きな変革となります。ここで初めて、マインドフルネスとアウェアネスとの関係が明確に理解されるのです。これらのブミの開通により、ゾクチェンまたはGreat Perfectionがすべての仏教の乗り物の王である理由を理解することができます。

浄土禅定

ぺマコ・メソッドには、13の浄土禅定とそれらに関係する仏陀を、ブミが完成されたかどうか区別するために使います。詳しくは、ぺマコ・メソッドウェブサイトを参照してください。

ビデオドキュメンテーション

これは私自身とぺマコ・メソッドの実践者のビデオであり、覚醒の約1年後に始まる2013年2月以降のブミの開通と心の浄化のビデオです。ブミの開通によって引き起こされる顕著な変化をビデオの間で観察することができます。私については、レインボーボディ・ヨガ、タントラ・ヨガとゾクチェンアティヨガの実践によって開通が生じました。注意深く観察してみてください。

キムのブミ発展の段階 

ぺマコ・メソッド実践者のブミ発展段階

ブミ研究シリーズ

ブミ研究シリーズ、パート1:覚醒の前と後、そして第2~第5ブミ

ブミ研究シリーズ、パート2:ノートと第6ブミ

ブミ研究シリーズ、パート3:第7ブミ

ブミ研究シリーズ、 パート4:第8ブミ

ブミ研究シリーズ、 パート5:第9ブミ

ブミ研究シリーズ 、パート6:第10ブミ

ブミ研究シリーズ 、パート7:第11ブミ

ブミ研究シリーズ 、パート8:第12ブミ

ブミ研究シリーズ 、パート9:第13ブミ

ブミ研究シリーズ 、パート10:ゼロから大成就者ブミまで

エキストラ:ブミマッピングの方法

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